カテゴリ:郷土資料館
企画展示「明治天皇と春日部」展始まりました
本日7月20日(水)より、春日部市郷土資料館にて「明治天皇と春日部~巡幸・御猟場・梅田ごぼう~」展が始まりました。
今回の企画展は宮内庁宮内公文書館とのコラボレーション展示。宮内庁との共催展は県内初。明治天皇の巡幸、江戸川筋御猟場、梅田ごぼうをはじめとする市域からの皇室への献上品を主要テーマにして、近代の皇室と春日部市域の歴史を紹介します。普段は春日部では見られない貴重な資料、そして、春日部の地に伝わった貴重な資料な資料が全128点、並びました。是非ともご覧ください。
1 展示会名 明治天皇と春日部~巡幸・御猟場・梅田ごぼう~
2 主 催 宮内庁・春日部市・春日部市教育委員会
3 会 期 令和4年7月20日(水)~9月4日(日)(休館日:月曜日、祝日)
4 開館時間 午前9時~午後4時45分
5 入 館 料 無料
6 会 場 春日部市郷土資料館(住所:〒344-0062 春日部市粕壁東 3-2-15(春日部市教育センター内))
今回の展示の柱でもある、巡幸・御猟場・皇室への献上品は、何も春日部だけではありません。この三本柱は埼玉県東部地域の歴史を特徴づける要素であり、歴史を語る上での重要なテーマともいえます。下記の近隣市町(久喜市、幸手市、杉戸町、越谷市、草加市、八潮市)でも関連する展示が同時に始まっています。この夏は、「明治天皇と春日部」展、各市町の連携展示、そして皇室ゆかりの史蹟をめぐり、埼玉県東部の郷土の歴史をお楽しみください。
連携展示「埼玉県東部と近代の皇室」会場・内容一覧
◆久喜市立郷土資料館「明治天皇と久喜」
会期:7月20日(水)~9月4日(日)
住所:久喜市鷲宮5-33-1
電話:0480-57-1200
◆幸手市郷土資料館「明治天皇幸手行在所―中村家の資料―」
会期:7月20日(水)~9月25日(日)
住所:幸手市下宇和田58-4
電話:0480-47-2521
◆杉戸町南公民館「明治天皇行幸と杉戸」
会期:7月20日(水)~9月4日(日)
住所:杉戸町堤根4089-1
電話:0480-33-6476
◆越谷市大間野町旧中村家住宅「越谷への行幸・行啓と埼玉鴨場」
会期:7月20日(水)~9月4日(日)
住所:越谷市大間野町1-100-4
電話:048-985-9750
◆草加市立歴史民俗資料館「明治天皇草加行在所」
会期:7月20日(水)~9月4日(日)
住所:草加市住吉1-11-29
電話:048-922-0402
◆八潮市立資料館「八潮の御鷹場・御猟場」
会期:7月20日(水)~9月4日(日)
住所:八潮市南後谷763-50
電話:048-997-6666
【ハミ出し夏季展示】巡幸の記録にみる粕壁宿の町並み
7月20日(水)から始まる「明治天皇と春日部」展の一部を常設展示にハミ出して展示しています。 #展示替 #粕壁宿 #かすかべプラスワン
ハミ出し展示は、昨年度の夏季展示から恒例になったもの(昨年はプレ夏季展示といっていました)。春日部市郷土資料館の狭い企画展示室では収まりきれないので、ちょっとみっともないですが、苦肉の策で始めたもの。今回のハミ出し展示は、「明治天皇と春日部」展のテーマの三本柱の一つ「明治天皇の巡幸」に関する展示です。以前にも宿場模型に昼食所を表示したことを紹介しました。
今回は、ケース1つ分に、宮内庁宮内公文書館所蔵の巡幸に関する記録を展示しました。粕壁宿には、明治9年と同14年の巡幸のご一行がやってきましたので、両年の記録を陳列しています。
おすすめは、「明治天皇御紀資料稿本」。明治天皇紀の編修事業により、宮内省が収集した史料を収載した文書です。後年に編修されたものとはいえ、宮内省の公文書類を所蔵する宮内公文書館ならではの資料といえるでしょう。そのほかにも、貴重な文書が並んでいます。供奉した人々がどのように粕壁宿を描いているか、興味深い記述が満載です。
展示はいよいよ、7月20日からとなりました。
宮内庁の皆さんのご尽力もあり、何とか展示会期に間に合いそうです。
会期からフライングではじまったハミ出し展示は、会期前にもご覧いただけますので、予習でご来館されてはいかがでしょうか。
「明治天皇と春日部」展の展示設営が始まりました
7月20日(水)を初日とする「明治天皇と春日部」展の資料陳列の作業が始まりました。今回は、共催展示なので、宮内庁宮内公文書館の皆さんと協力しながら進めています。「展示なんてただ並べるだけでしょ」と思った方、違いますよ。 #博物館 #学芸員
資料は、一つずつ丁寧に梱包されておりますので、まず、それを一つずつ開梱(かいこん)するところから始まります。
資料は薄葉紙(うすようし・うすばがみ)という品物を梱包するときにつかう専用の紙で梱包してあります。開梱しながら、資料の状態を確かめ、資料の性格を踏まえ、どのように展示したらよいのかを考えて、陳列するのです。上の写真は開梱の様子です。
資料の形状や状態を鑑みながら、資料に負荷・負担がかからないように、ケアしながら、資料を並べます。
下の写真は、冊子状の資料の下にあてがう、通称「マクラ」を製作しているところです。分厚い冊子を開いて展示すると、開いた箇所に負荷をかけることになります。そこで、冊子が水平になるように「マクラ」をあてがい、負荷がかからないようにするのです。マクラづくりは、展示現場でないと高さや大きさがわからないので、その場で製作するのです。
大きな博物館であれば、ゆったり陳列できますが、春日部市郷土資料館は、小さな博物館なので、どれだけ見栄えよく陳列できるかが勝負です。宮内庁宮内公文書館の皆さんも、これまでの展示経験から、ギッチリ並べて見せる派のようで、その意味では当館のやり方と親和的でした。下の写真は絵図を展示しているところです。展示台にどれだけのせられるかを確認しています。また、見栄えとともに、地震などへの対応、資料保護などの点にも注意します。なお、美術館では、作品をじっくり鑑賞していただくため、高さや位置に気を配りながら、一点一点の作品間の距離を適度に保つような展示法をとります。このように展示会のテーマ・内容や展示する資料・作品の違いによって、展示の方法は異なってきます。
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展示作業初日の今日は、宮内庁さんの展示技術や展示哲学に接し、また、こちらからも展示技術や哲学を伝え、刺激的な一日となりました。このように「あーでもない」「こーでもない」と話し合いながら、試行錯誤して、展示設営作業を進めています。果たして会期までに間に合うのでしょうか。
【体験ワークショップ】糸でんわをつくろう!
7月24日(日)に体験ワークショップを開催します。
体験ワークショップでは蓄音機の上演や昔のおもちゃ作りをします。
今回作る昔のおもちゃは「糸でんわ」です。
糸の長さは約5m!伸ばしてみると結構長いですよ♪
色塗りをした画用紙を紙コップに張り付けて、オリジナルの糸でんわを作りましょう!
今回は「音」に関するちょっとした実験も行うのでお楽しみに!
申し込み不要、おもちゃの材料も資料館で用意してあります!
当日の午前10時30分と午後2時からの計2回開催しますので、お時間までに郷土資料館にお越しください!
小さいお子様でも簡単に作れるおもちゃなので気軽に参加してみてください♪
【体験ワークショップ】
日時:令和4年7月24日(日)午前10時30分~・午後2時~
場所:春日部市郷土資料館(春日部市粕壁東3-2-15)
内容:蓄音機の上演
昔のおもちゃづくり(糸でんわ)
費用:無料
申込:不要(開催時間までに郷土資料館におこしください)
※参加者多数の場合、人数制限をさせていただく場合がございます。当日はマスクを着用いただき、体調が優れない場合は参加をお控えください。
【ハミ出し夏季展示】粕壁宿模型に明治天皇の御昼食所
7月20日(水)からはじまる「明治天皇と春日部」に先立ち、常設展示の粕壁宿推定復元模型に明治天皇の御昼食所、供奉者の昼食所を表示しました。 #かすかべプラスワン
前の展示「宝珠花の歴史と大凧あげ」展の撤収も終わり、展示室はガランとしています。
資料の搬入も終わり、いよいよ展示の設営が始まります。
これに先立ち、常設展示の粕壁宿町並み推定復元模型(ジオラマ)に少し細工をしました。明治14年7月31日、明治天皇は、巡幸の途次に、粕壁の字三枚橋の高砂屋を御昼食所とされ、休まれたことが知られています。ですから、ジオラマの該当地点に次のような立て札を置きました。
今回、当時供奉した有栖川宮熾仁親王や北白川宮能久親王、大隈重信や大木喬任などの昼食所の位置が、記録により判明しましたので、同様にジオラマに表示しています。いろいろ調べていく中で建物の配置や構造が判明し、模型の考証に修正を加える必要性があることもわかってきています。
展示は7月20日(水)からですが、先取りしたい方は、ぜひご覧になってください。