〔校長室から〕「大変なときもごまかさないでやるべきことを行う」
「大変なときもごまかさないで やるべきことを行う」
校長 安田 憲司
先月号で今年1年のめあてを立てたことをご報告しましたが,みなさんはめあてに向かって取り組んでいますか?私は,「健康に過ごすために自分にできることを行う」と定めたので,早速自分にできることを探して取り組んでいます。でも,いつも「今日くらいは気にせずごはんを食べちゃおうかなあ」と弱い自分に負けてしまいそうになっていました。そんなとき次のようなお話に出会いましたのでご紹介します。
2020年は東京オリンピックですが,アトランタオリンピック,シドニーオリンピック,アテネオリンピックと続けて金メダルを取った柔道日本代表の野村忠宏さんのエピソードです。
彼は,金メダルをとった日,次の日に試合のある選手の荷物を用意したり,時間を教えたりとお世話係をきちんと行っていたそうです。柔道着をとても丁寧に畳み,バッグにしまう。メダルをとったので,インタビューやら取材で寝る時間も無いほど忙しいはずですが,それが日本チームの決まりだからとせっせと行ったそうです。
また,柔道日本代表監督の山下泰裕さん(元ロサンゼルスオリンピック金メダリスト)は,「全日本チームが目指すのは“最強の選手”ではなく,“最高の選手”」と仰ってます。柔道だけが強い「最強の選手」ではなく,柔道も強いけど人としても素晴らしい「最高の選手」という意味なのだと思います。
オリンピックで金メダルを取ることはとても大変なことです。きっと体だけでなく,心もかなり疲れていたことでしょう。それでも,野村選手は甘えず自分のやるべきことを他の人に負けないように行っていた。野村選手は,山下監督の仰るところの「最高の選手」なんだと私は思いました。
私たちは疲れていたり,忙しかったりすると,つい弱い自分の心に負けてやるべき事をやらなかったり,ごまかしてしまったりすることがあります。そんなとき,この「最高の人」を思い出して,人として大事なことをきちんとできる,そういう人でいようと思いました。
さて,あと30日登校すると6年生は卒業となります。これからの1日1日がより一層大切な日々となりますので,高野山小学校の児童のみなさんも,「最高の人」を目指して歩んで欲しいです。
そして,今日2月3日は節分です。自分たちの心の中にいる「適当にやったりごまかしたりする鬼」を外に追い出し,自分の弱さに負けないよう,校長先生も豆まきを大きな声を出して行いたいと思います!みなさんも是非!
今月もどうぞ,よろしくお願いいたします。