校長室から

4年生高齢者疑似体験

 11月11日(月)に、4年生は高齢者疑似体験を行いました。

 ご協力くださるのは我孫子市社会福祉協議会から講師の遠藤さん、天王台地区高齢者なんでも相談室の皆さん、天王台地区社会福祉協議会委員の皆さん合わせて25名です。今回は高齢者を疑似体験することで、その実際に体に起きる不自由さがどんな感じなのか、その大変さや困り感を実感することが目的です。

 始まりの挨拶を終えると早速3つのグループに分かれて体験開始です。 

 「A体験」では、体におもりや色々な装具をつけて、体の動かしにくさを体験します。椅子から立ったり座ったり、杖を突きながら歩いたりしましたが、なかなか思うように歩くことができません。装具を外した子どもからは、「普段できていることができなくてびっくりした」「おじいちゃんおばあちゃんはこんなに大変な思いをしているということがわかった」などの感想が聞かれました。

 

 「B体験」では、軍手のみを装着し、手の不自由さを体験しました。

 お箸を使って豆を移すことを試みましたが、これがなかなか上手につかめません。また、同様に床に落とした小銭を拾う、新聞をめくるのにも子どもたちは四苦八苦していました。手先の感覚が普段と全然違うことに子どもたちは不自由さを感じていました。

 最後の「C体験」では、ゴーグルのみを装着して、視力の低下体験をしました。緑や赤、黄色の案内や表示を、目を凝らしてよく見てみましたが、「ぼやけて見えるので、何を表している案内や表示なのかがわからない」といった感想が数多く聞かれました。

 全ての体験を終えると振り返りタイムです。子どもたちからは、「体のあちこちが痛い」「ゆっくりにしか動けない」「いつかは自分もそうなるのかな?」という感想や疑問がでてきました。講師の先生からは、「お手伝いすることありますか?」などと高齢者に優しく声をかけながら接してほしい、身近な人から声かけをしてほしい、体験した大変さはいつまでも忘れないでほしいなどお話をいただきました。

 この体験を通して、子どもたちには高齢者の大変さを理解すると共に、相手を思いやったり、気遣ったり、手伝おうとする「優しい心や気持ち」が育ちました。もちろん高齢者だけでなく、自分に関わる全ての人に対して、思いやりや気遣いをもって接することができるようになってほしいと思います。そしてその思いやりや気遣いは、いつかきっと自分に返ってくることでしょう。

 講師をしてくださった我孫子市社会福祉協議会の遠藤さん、天王台地区高齢者なんでも相談室の皆さん、天王台地区社会福祉協議会委員の皆さん、貴重な体験をありがとうございました!