真鍮は、材料そのものの色から黄銅とも呼ばれています。

銅(Cu)と亜鉛(Zn)を主成分とする合金で、七三黄銅、六四黄銅が代表的合金です。

黄銅は英語でBrassと呼ばれ、吹奏楽団はBrass Bandと呼ばれるように、黄銅性の楽器がたくさん使われています。

黄銅性の楽器に代表されるように、黄銅は、金色のとても美しい光沢を放ちます。

黄銅は、スクラップの価値が他の金属と比べ、比較的高価で経済的であることと、加工性の良さから、各種機械部品、電子部品、建築部品など多くの分野で使われています。

  
真鍮(黄銅)に鉛を添加し、切削性を高めた材料が快削黄銅です。

快削黄銅の標準的組成は、銅(Cu)約60%、亜鉛(Zn)約38%、鉛(Pb)約2%であり、非常に切削性が良好で、精密機械部品の製作に適した材料です。

鉛は黄銅に対し、0.4%程は、固溶体となって溶け込みますが、それ以上になると結晶粒界、あるいは粒内に微粒となって析出し、機械加工の際、切削性が良好になります。

快削黄銅は、旋盤などの部品加工時に、切粉が細かくむしれ、切粉が細かく折れやすく連続しないなどの特長があります。

これによって、加工時間が短縮されたり、切削工具の寿命が延びたりすることが可能になります。

熱間鍛造性と被削性に優れた材料です。

バルブや各種機械部品に使われています。

六四黄銅に、およそ1%前後のすず(Zn)を添加した黄銅です。

ネーバル黄銅(海軍黄銅)といわれる通り、耐食性、特に耐海水性に優れ、船舶用部品やシャフト類に使われています。

強度が高く、熱間鍛造性や耐食性に優れた黄銅です。

船舶用プロペラ軸やポンプ軸に使われています。